コラム

なぜブラック企業はなくならないか?現場体験で理由が判明

知人の勤務先企業がとある企業を買収。

業務課題が私の得意領域と少し被っていたこともあって、コンサルティングの依頼が舞い込んできました。

首を突っ込んで色々と状況をヒアリングしてみると、まあ相当なブラックな環境であることが判明したのです。

ちなみに私自身ブラック企業への免疫はそこまで強くないです。そもそも、働く環境は能動的に選択できるようになりたいと思ってキャリア形成してきたという側面もありますからね...(笑)

そこで疑問に感じたのです。ブラック企業をブラックたらしめる要因はなんなのかと。

まずは起きていたことを簡単にシェアします。

  • 社員はブラックであることを気付いているのに、状況を変えようというパワーが尽き果ててる。解決策が「その場を離れること」しかないので、回転寿司形式に社員が入れ替わる。
  • 古くから付き合いのあるクライアントからの売上で辛うじて持ち堪えている。競合優位性とか付加価値なんてものは考慮されてない。「マンパワーでどうにかするのが仕事」という思い込んでる節がある。
  • 旧経営者とその愛人にメシを食わせるために稼いでいるような状況。ビジョンやミッションなんてものはどこにも存在しない。
  • 臭いものに蓋をしまくって発酵が加速して、異臭をパワープレーで封じ込めてる構図。そのパワープレー自体に疲弊してるけど蓋を開けようとはしない。
  • 「まあ、やるしかないよね」が口癖
  • いつ会っても目が血走ってクマができてる。打ち合わせ中でもたまに寝てる。
  • 会話がまともに噛み合わない。
    「Aですか?Bですか?」
    「うーん、どちらとも言えませんね。私はほげほげと思ってまして、うんたらかんたら...」
    「ということはつまりはAですよね?」
    「はい、そうなりますね」
    みたいな会話が頻発する。睡眠不足によって認知機能が低下してるのだろう。
  • 時間という概念がない。「まあいつものことです」みたいな感覚で21時過ぎても打ち合わせを継続しようとする。
  • 「まあ我々なんてブラックですけどね(失笑)」みたいなブラックの構成員だという諦め感をことあるごとに醸し出している。

「こんなのブラックじゃないよ」「自分の職場はもっとブラックだよ」という方もいるかもしれません。でもまあ、少なくとも私はこんな会社の「中の人」として働きたくはないと感じました。

で、どうしてこういう「ク●」みたいな環境が生まれてしまうのでしょうか?

要因の1つとして、「暇だから」が挙げられるのではないかと思った次第です。

趣味の時間を確保したいとか、副業やりたいとか、FIREしたいとか、子供と遊びたいとか。

なんでもいいと思うのですけど、やりたいことがあったら、こんな環境に甘んじていることを自分自身が許せないと思うのです。

まあ将来的にやりたいことがあって、修行期間として3年だけブラックな環境で働きます。とかならなくはないですが。

怠慢な頭の悪い経営者を食わせるために魂を削ってる場合じゃないですわ。もっと有意義なことにエネルギー使いましょう。本当に。

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